2011年12月29日、私は「FLY540」の小さな飛行機に乗り込みナイロビを出発した。任国外旅行制度を使ってタンザニア(ザンジバル)へ行くためだ。
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オレンジ色のポップな機体が可愛い |
FLY540とは、ケニアのナイロビを基軸にタンザニア、ウガンダなどの東アフリカの国内線・国際線を扱う格安航空会社。(アンゴラとか他の国にも飛んでるらしい、2006年設立のまだ新しい会社。)年末年始価格で、他の航空会社が片道300USD前後の中、16,200Ksh(当時約180USDほど)とかなり安かった。
安いが不安定と聞いていたので、心配していたけど、時間通り出発し一安心。(^。^; 外の景色を見ていたら、え?なんだか到着早くない?ここ、どこ?降り立ったのは、モンバサだった・・・まだケニアから出てない~!ここで乗客全員が降ろされ、給油をするらしい。アフリカだわ~w
ザンジバルはインド洋に浮かぶ小島で、モンバサから距離的には本当に近い。飛行機に乗り込んだと思ったら、もう到着!窓から美しいサンゴ礁とエメラルドグリーンが見えた。
ビザはラッキーだと取らなくても入れると聞いていたのだが、どうもUNLUCKYだったらしい。というか、私以外の外国人全ての人がビザ申請をしている中、「私は要らないはず」と言っても通用しないか~。(どうも一人旅だとビザを取れと言われる率が高いらしいと後から聞いた。)50USD取られてしまったし、別に急いでもなかったので、空港からタクシーに乗らずにダラダラでストーンタウンの中心まで行くことにした。
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後ろの入り口に番号が書いてある |
ダラダラというのは乗合公共バスのこと。(ケニアのマタツ?)地球の歩き方には、ダラダラは無いと書いてあるが、空港で働いてる人がいるのに無いはずがないと思って、両替所のお姉さんに聞くとあっさり「あるよ~」って。やっぱりね。しかもたったの300Tzs(約15円)。タクシーはどんなに値切っても13,000Tzsから下がらなかった。迷わずにダラダラ乗り場へ。一杯にならないと出発しないのかと覚悟していたが、意外にも乗客2名で出発。軽トラの後ろの部分に座席と屋根を付けたような造りになっていて、走ると風が気持ち良い~♪どんどん乗客が乗ってきた。男性はコフィア(帽子)とカンズ(白くて長い上着)を、女性は色とりどりの布を身にまとっていた。イスラム文化の街に来たんだと実感。
街の中心に到着するころには乗客で一杯だった。ダラダラステージ(停留所)の前は、ストーンタウン随一の市場になっている。荷物は重かったが、宿に帰ってからまた来るのは大変だろうと思って、ちょっと覗いていくことに。と、そこに立っていた一人の女性に目が留った。私の大好きなカンガ(東アフリカの伝統布)を素敵な着こなす女性。直感的に「この人と友達になりたい!」と思った。スワヒリ語ができて良かった^^ Hidawa(ヒダワ)はなんと30歳。同じ年だと分かって急に仲良くなった。彼女は、ストーンタウンから1時間ほど離れたチュングーという街で魚を売っていて、今日は魚のせり市に仕入れに来たという。せり市のあるのは市場の端っこで、観光客もここまでは来なくて珍しいのか、私のケニアンスワヒリ語が面白いのか、たくさんの人が寄ってきて色々と見せてくれた。
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カンガ上下を着こなす素敵なヒダワさん |
Hidawaは打ち解けると色んな事を話してくれた。私の今回の旅の目的の一つ、カンガについても、お勧めのお店や大体の値段の相場を教えてくれた。 ほんの数時間一緒にいただけだったけど、友達になれて嬉しかったなぁ。お別れはちょっと寂しかったけど、仕事の邪魔をしてもいけないので、私はカンガ通り(布市場)を通り抜けて宿に向かった。
この宿で、他の協力隊の仲間達と合流する予定。フェリー乗り場や漁港のあるMalindi地区へ向かう。ふっと道の向こう側を見ると、見慣れたケニア隊の顔が!!キリマンジャロ登山組だった。偶然・・でもないのかもしれないけど、なんか異国の地で再会したような妙な嬉しさがあった。後でみんなと落ち合う約束をして、私は宿へ荷物を置きに行くために再び歩き始めたけど、とにかく暑い。ナロクやナイロビの高原気候にすっかり慣れてしまった私にとって、この海岸地域の暑さは新鮮だけど結構キツイ。
道端でコーヒーを売っている場所があったので、ちょっと休憩することにした。後で知ったけど、ここはストーンタウンにいくつかある有名なコーヒープレイスのうちの一つ「Malindi Place」だった。たくさんの男性達がコーヒーを飲みながらおしゃべりをしている。モンバサで初めて飲んで気に入った「スワヒリコーヒー」。煮出した濃いコーヒーを小さな器に入れてブラックで飲む。暑いのに熱いコーヒーか、と思うけど、不思議と身体の熱が引いてすっきりする。海からの風が気持ちよく吹いてきた。モンバサではショウガ入りだったけど、ここでは甘いショウガドリンク(タンガウィジィ)とコーヒーは別々に売られていた。MIXと言うと、コーヒーとショウガドリンクを半々にしてくれる。これはこれで、ちょっと甘くてショウガ風味のコーヒーになり、私は大好き☆
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写真がどうしても横になってしまう。。。でも、載せたいから載せる。 |
私の隣に座ったのは、全身をイスラム衣装で身に包んだ男性だった。タバコを吸いながらコーヒーを飲む姿がすごく自然で、映画にでも出てきそうな雰囲気だ。Nasolu(ナソル)は船乗りさんらしい。以前は数カ月単位で海外へ行っては帰ってくるという生活をしていたらしいが、この頃は近場の海を航海しているという。Nasoluによると、コーヒープレイスは地元の人達の交流の場になっていて、場所によって集まる人も違うのだそうだ。彼は、朝、昼、夕方と違うプレイスに通って色んな友人たちに会うことにしているらしい。
コーヒープレイスから宿までは、歩いて3分だった。細い道を進むとフッと現れるアーチの奥にMalindi Guest Houseはあった。共有スペースや部屋は清潔だし内装もオシャレで素敵♪1泊シングル40USDと、少々高めだったけど納得^^
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豪華食材が並ぶ屋台 |
協力隊仲間と落ち合って、屋台で有名なForodhani Gardens(フォロダニガーデン)へ。ここでは、チキン・牛肉・レバーなどの肉から、さまざまな魚・エビ・ロブスター・貝・イカタコなどの新鮮なシーフードが並んでいて、選ぶと炭火焼にしてくれる。変わり種でバナナとかフェネスなどのフルーツもあった。2~3種類でも結構な量と値段になるので、こういう時はみんなと一緒だと色んな種類のものを食べれて楽しい(^▽^)そのほか、スワヒリピザ(3,000~5,000Tzs)とかミワジュース(さとうきび+ショウガ+ライムのジュース 500Tzs)など美味しい食べ物が一杯!幸せだー◎
屋台は観光客のためのものなのかと思いきや、地元の人達も結構食べに来るらしい。
夜の海風に当たりながら、外で食事というのも良いね。