2012年2月3日金曜日

携帯充電屋さんのマーシィ

エチオピアの旅の話にいくまえに、ちょっと日常の紹介。


私が住んでいる家から一番近い(というか隣)ガソリンスタンドの名前は「Total」。ということで、この辺り一帯はトータル地区と呼ばれている。ケニアの地名は、結構このパターンが多い。



トータルに住み始めて一番初めにできた友だち、マーシィは携帯充電屋さんをやっている。電気の無い家に住む人々が携帯持って通ってくる。小さなトタンの家の中に延長コードを引いて、色んな会社の充電器を準備する。最初見た時、それだけで、ビジネスになるって、ケニアって凄いなぁ~と思った。ちなみに、充電をフルにして1回20シル。だけど、だいたい「友達だから」と言ってタダでやってあげている。彼女は、フレンドリーで優しいんだけど、本当にビジネスには向いてない。だいたい、自分の店が携帯電話の店なのに、いつも自分の携帯電話は「イメポテア(どっか行っちゃった)」。

フルーツを売り始めたマーシィの店
こんなマーシィに何となく親近感を抱いて仲良くなって1年半。仕事帰りには彼女の店に寄ってから家に帰るのが日課になりつつある。私にスワヒリ語を教えるのも上手なので、良い先生になってもらっている。 26歳にして2児の母。子育てをしながら店を切り盛りするマーシィと、いつも何をするでもなくその辺りにいる仲間達とおしゃべりをするのは楽しい。


その彼女が、この頃、なんだか色々と他のビジネスに手を出し始めた。他に充電屋が出来てお客が減ってしまったのか、ついにポレポレビジネスが立ち行かなくなってきたらしい。まず始めたのが店先で野菜売り。これは、うまくいくはずがない。だって、 お隣が野菜屋さんなんだもん。1週間でやめ。次は、フルーツ屋さん。最初はジュースを作ると言っていたが、やっぱりお客さんが来ないためか数週間でやめ。その次は壊れかけのコピー機を持ってきてコピー屋さん、それから鞄屋さん・・・。


だんだん、次は何するんだろう?ってちょっと楽しみになってきた矢先、先週やってくれましたマーシィ!なんとある朝通りかかるとサロン(美容院)が始まっていたのです。
これにはさすがにビックリしたけど、話を聞いていると、場所を美容師さんに間貸し始めたということで、まぁそれなら良いかもしれない。
さっそくお客になって髪を編んでもらいました。
今回は自毛を編んでもらったよ~♪
そして、今日。いつもはとっくに閉まってるはずの夜8時頃に通りかかると、まだ電気が付いてる。今日は遅くまで何してるの?と聞くと「今日からコーヒー屋さん」を始めたのよ、って。へえ!
最近来るようになった大型のバスの時間に合わせて、夜11時まで店を開くのだそうだ。


このジャリブ(挑戦)精神は本当に凄い。


そのために、子どもたちをお世話するハウスガール(家政婦さん)を雇ったらしく、未だにマーシィのビジネスは成立しているのかは不明。


だけど、なんとなくケニアを感じさせてくれるマーシィのお店、私は結構好きだ。

2 件のコメント:

  1. そこに生きてる人のありのままの姿。とってもすてきですね。楽しく読ませてもらいました。ありがとうございます。

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  2. そう、こんなありのままのケニアが、きっと一番懐かしくなるんだろうなぁとこの頃思ってます。コメントありがとうございます!

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